先ずは回路図から。

よくある6BM8シングルアンプです。
AC100VのラインとAC170Vのラインを外部からコントロールするようにしております。
前回の記事で盛大なハムノイズが出ていると書きましたが、信号の増幅においては、それなりの音を出してはいたので、部品の不良ではなく、結線の不良ではないかと調査しておりました。
テスター読みで1Vp-pのノイズだから尋常じゃありませんw
何と、4番と5番がヒーターで、左右チャンネルのヒーターを逆接しておりました。
電力増幅段のカソードにヒーターを直結する構造でありますので、6V近いリップルを乗せていた事になりますねorz
次にコントローラ。今回のプロジェクトはこちらがキモでしょうね。

iPhone/iPodの検出は内部で接続されている接地ラインを検出するようにしております。
検出するとアンプ部のAC100Vラインを閉にしてヒーター点灯となります。
本来なら、同時にB電源もONとなりますが、熱電子が飛び出さないうちから高電圧をかけるのはあまり宜しくありません。
真空管へダメージを与えますし、コンデンサの寿命を縮める事にもなりますので、15秒の遅延後にB電源回路が閉となる仕掛けを施しております。
15秒とした理由は、クリアな音が出はじめるのに15秒を要していたので、この時定数にしました^^
余談ですが、6BM8のプレート電圧はDC200V程度で、AC170Vの全波整流と抵抗降圧によって作っている為、今回のようによく売られているリレーが使えます。
今後2A3や300B等のハイグレード版を作ろうとすると、500VとかのB電源になるでしょうから、同じ様にリレーを使うとすれば、AC100Vの抵抗損失で緩やかに立ち上げる工夫が必要になるかと思われます。
定格の高いリレーは、値段も相当なものです。
2極管なら特に何も考えなくても良いのですが。。。
iPhone/iPodのセルフ充電は、USBのデータラインへ抵抗分圧による電圧を与えております。
ソーラーバッテリープロジェクトで培ったノウハウです^^
ただ、DOCKに接続した状態でデータ転送の必要もあるかと思い、USBの5Vを検出してデータ端子をUSBラインへ直結するようにしております。
検出方法は、10ms周期タイマでiPhoneやUSB接続ポートを監視。
8回一致をもって正とする構造です。
この10ms周期タイマを使って15秒遅延も作ります。
ポートを順にシフトコピーして0x00 or 0xffのチェックをする手抜きプログラムとも言えますね^^
同じように作成を考えておられる方は、以下に示すファイルをダウンロードして、AVRへ書き込んで下さい。
大した処理もしていないので、ソースコードも公開します^^
TubeAmplifierController.zipのダウンロード